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実録:がん治療と予防医学「よし、水素だ」白川太郎医学博士ミトコンドリア活性化によるヘルスケアの全貌

更新日:3月18日

こんにちは、白川太郎です。


このコンテンツでは、予防医学として「水素と電子」によるミトコンドリア活性化が非常に重要であるという私の考えを、私の実体験と過去の経歴とともにお伝えしたいと思います。ぜひご一読ください。



抗がん剤をやった人が消えていくんです


1983年、私は京都大学医学部を卒業した後、呼吸器の医者を始めました。


当時全ての病棟の中で死亡率が一番高いと言われた呼吸器科病棟。

生きて帰れない病棟とも言われていました。

肺がん、タバコ、結核などで肺がボロボロになっている人たち…


3ヶ月以上生きてる人はいない。

そういう病棟で働いていました。


ちょうど抗がん剤が日本に入り始めた頃で、若い研修医みんな一生懸命でした。

手術して抗がん剤で治った人はいます。が、中には抗がん剤をしたくない人もいます。


手術をせずとも外来で診ている人は2年3年と長生きしていく。

しかし抗がん剤やった人は、3ヶ月でみんな消えていく。

いったい自分は何をやってるのか…


わからなくなって患者さんの顔を見るのも辛くなってしまい、私はイギリスへ研究の道へ走りました。



 

私が末期がん治療をしてきた理由


その後20年以上日本を離れていたのですが、あるとき教授として日本に帰ることになりました。


ところが帰国してみると全く前と一緒で。

患者さんたちは抗がん剤をやりたくないのにやらされてる。


この現実を見て「これは一体何だろう」と思いました。


そこで学生を総動員して「民間でいいものはないだろうか」と探し始めたわけです。

すると、別の医学部長から呼び出されたのです。


「ここどこだと思ってるんだ。京大の医学部だぞ」


「国民の健康と命を守る薬を作るのが京大の使命なのに、お前は薬よりも六甲の水がいいとか、桜島の水がいいとか、桑の葉っぱの方がいいとか、お前何を言ってるのか分かってるのか?」


1年ほど教授会でも怒鳴り合いの連続になり、やめさせられました。

しかし私はその時50歳。医者として働けるのもあと10年か15年…。


私のやりたかったことは社会を変えたいということでした。

こんな薬を延々と使って、物事が変わらない社会を変えないとえらいことになると。

医者として、社会を変えるためには何をしなきゃいけないかと考えました。


そこで私は有名になるしかないと考えました。

「絶対に他の医者ができない仕事をするしかない」


周りの同級生や先輩後輩に聞いてみました。

「医者で絶対治らない病気は何だか言ってくれ」


すると「末期がんは直せない」と。


それで私は末期がん治療の道を選びました。そうして今日に至っています。



 

予防医学の時代がきた


基礎医学、臨床医学もしましたが、本来私がやりたかったのは予防医学です。


病気を予防するにはマーカーというものが必要です。

「もうすぐあなたはその病気になりますよ」という指標なわけです。

ですが数多くチェックする必要があり、色々難点がありました。


しかし今、ミトコンドリアというものが非常に重要であって、全ての細胞のエネルギーを作っているもので、この能力が落ちると細胞の能力が落ち、ひいては臓器の能力が落ちて、病気になるんだという概念が確立しつつあります。


したがって、ミトコンドリアの機能が落ちているかどうかを全ての病気に置いてチェックすることが1つのマーカーでできるという時代になってきました。


そして、もし落ちているとわかったらどうやってミトコンドリアの機能を元に戻せばいいかもわかる時代になってきました。


いよいよ予防医学の時代が開いたということです。

だからミトコンドリアについて一生懸命やる。

本来の目的であった予防医学にもどろうと決心しました。



 

実は5年前、私はステージ4でした


白川太郎 PET CTについてのスライド 白川太郎先生

PET-CTの画像があります。実はこれ、5年前の私のものです。

肺も真っ黒、肝臓も真っ黒、非常にまずい状態です。

悪性リンパ腫で予後1-2ヵ月と診断されました。


「おまえ人を治せるって偉そうなこと言ってるけど本当に治せるかテストしてやる」と神様が試練を与えられたのだと思います。


体重は12kg減少。

緑内障の様な症状で視力は0.01に。 

心拍数は120-150で心房細動があり、肺SPO2は90程度。

階段二、三段ではあはあ言って登れない状態です。

腎機能Cr4.88で血尿もありました。


それでも必死で患者の往診をしました。


九州大学で眼レンズ手術をし、視力は回復。

「僕に任せてください直すから」と言ってくれた先生がいました。

医者として一度は言ってみたいセリフですね。


ヨウ素水を飲んだり、温熱療法をしたり。

総合ミネラルビタミン剤も摂りました。


あとは、心臓カテーテルでaberration

ひどいときは腎臓体外ドレーンにて尿排出するなど

患者さんから「先生大丈夫ですか」と逆に慰められる、どっちが患者かわからない状態で。


食欲も回復せず体重減少続く中、ある成分を紹介される機会がありました。


その話をしているときも、ランチについていたサラダの葉っぱ一枚を食べるのがやっと。

しばらく「葉っぱの白川」と呼ばれて困りましたが。


そして、その紹介された成分は牡蠣殻焼成カルシウム配合の水素カプセルでして、毎日飲んでいたところ劇的に改善し、体重も肺腎機能も回復するに至りました。


このとき私は「よし、水素だ」と確信しました。



 

水素はなぜ必要か


水素はあらゆる元素の中で一番小さい元素です。

そして、水素だけ中性子が存在しません。

電子と陽子の動きが、他の元素とは決定的に違います。

これが水素がいろんなことを強力にできる理由であったりします。


水素はなぜ必要かというと、


  1. 活性酸素を除去する

  2. ミトコンドリア酵素を動かす


ミトコンドリアを活性化し、臓器の機能を守るために必須だからです。


実は、人間の体の中では水素が作られています。

でないと活性酸素で体がボロボロになってしまいます。


ところが、老化とともにこの能力は落ちるため、健康を保つためには水素が必要ということになります。



 

ミトコンドリアとは


ミトコンドリアは細胞のエンジンです。

酸素を取り込んでエネルギーを作ります


私たちはご飯を食べることで、炭素から糖分を取り出し、それをミトコンドリアがATPというエネルギーを作って細胞の活動に繋げます。



 

地球の歴史と生命の発生


ミトコンドリアのことを理解してもらうために、少し地球の歴史の話をさせてください。


46億年前地球が誕生し、冷えて化学反応が起こり海が現れました。

そして30億年前、単細胞生命体であるシアノバクテリアが登場しました。

このシアノバクテリアは、海の中のブドウ糖を分解し、解糖系をつかって2個のATPを作るという生命活動を始めたんですね。


その後、シアノバクテリアのなかに海の上の方へ上がっていくものが現れました。

すると太陽の光を浴びて光合成することで、酸素を含む大気が地球上にできました。

ここで、酸素を使うミトコンドリアが誕生したというわけです。


その後、ミトコンドリアがシアノバクテリアと合体。現在の動物37兆個の細胞は全てこれらで成り立っています。



 

ミトコンドリアにおけるエネルギー産生の仕組み


このミトコンドリアは酸素を使ってシアノバクテリアの18倍のエネルギーを作ります

エネルギーを生む際に酸素は炭素同士がくっついているのを切ってくれます。


解糖系がエネルギーを生む際は、酵素が炭素を引っ張ってちぎっていました。

エネルギーは得られるけど、引きちぎるのにもエネルギーを使うので差し引き2ATPしかエネルギーが作れません。


酸素を使う様になり効率が増したということです。


人間の肺は5ℓもの容積があります。これは、ミトコンドリアが酸素をくれと要求しているから大きな臓器がいるのです。


ミトコンドリアは解糖系と違って、炭素を持っているものならなんでも引きちぎって酸素をぶつけてエネルギーを作れます。タンパク質・炭水化物・油全て原料にしてATPを作れます。


だから人間はご飯を食べてエネルギーにして、いろんな活動ができるということになります。



 

正常細胞におけるエネルギー産生の仕組み


まず解糖系が無酸素でブドウ糖を分解し2ATP作ります。

次にミトコンドリアに残りがわたると、酸素を使って36ATPを作ります。

そして最終的に水と二酸化炭素を出します。


解糖系はブドウ糖しか使えないけど、ミトコンドリアはその他の糖や脂肪を使ってエネルギーを増幅することができます。


これが人間ががご飯を食べた時に起こることです。

食べてエネルギーを使ってまた食べて繰り返す。


正常細胞ではブドウ糖から、解糖系とミトコンドリアが合計38個のATPを作ります。このとき、酸素が必要になります。



 

正常細胞とがん細胞のエネルギー産生の違い



正常細胞とがん細胞のエネルギー産生の違いについてのスライド 白川太郎先生

がん細胞は24時間分裂して転移を繰り返そうとしています。

エネルギーが喉から出るほど欲しいのです。

エネルギーが欲しければ、ミトコンドリアの数を増やせばいい。


ところががん細胞はミトコンドリアを使うことをやめるのです。

効率の良いエネルギーシステムを止めてまでするという。

正常細胞では起こり得ないことが起こっている。これががん細胞の特色です。


ミトコンドリアを止めてしまうと、1/18に効率落ちてしまいます。

なぜこういうことをするのか難しいのですが、こういう説明があります。


生活習慣がとんでもなく悪かったため、組織が低酸素になります。

低酸素になったことで、ミトコンドリアが働けなくなり暴れ出します。


これを、食料がなくなった国民が暴動を起こすことに例えてみましょう。

政府はどうしたらいいか。「ちょっと待ってて、なんとかするから」と抑えますね。


がん細胞も同じです。

ミトコンドリアに「暴れないでじっとしていて。お前が暴れて酸素を要求すると生きていけないんだよ。俺は死にたくないので頼むから休業しててくれ」と動きを抑えます。


これががん細胞なのです。

人間を殺すためにがん細胞が生まれたのではなかったのです。


悪い生活習慣で低酸素に置かれた正常細胞が、生き残るために仕方なくミトコンドリアの働きを止めた結果、転移や再発をして分裂するということを獲得したかわいそうな細胞なのです。



 

ミトコンドリアを元に戻してあげればいい


実に簡単な話です。

末期がん治療をやっていて最終的に行き着いた結果です。


がん細胞を殺す必要はなく、元の細胞に戻してやればいいんです。

そのためにはミトコンドリアを動かしてやれば良いのです。

ミトコンドリアを動かすには、水素が必要ということです。


がんというのは、ミトコンドリアの機能を止めたものです。

糖尿病は、インシュリンを作る膵臓のベータ細胞が疲弊、ミトコンドリアの疲弊したもの。

アルツハイマーは、脳神経細胞の疲弊、ミトコンドリアの疲弊したもの。


三大習慣病皆、ミトコンドリアの機能がだめになっていることが原因です。


そして不妊も、卵子の加齢、ミトコンドリアの疲弊したものです。


大阪に不妊治療の外来森本先生という方がおられます。

この方は10年前、絶対に妊娠出産できないであろうと言われていた高齢の女性の受精卵を子宮へ戻す際に、ミトコンドリアも入れたことで出産に世界で初めて成功した人です。


確信しました。

ミトコンドリアの機能を元に戻してやればこういった病態を改善できるということを



ミトコンドリアのはたらき①


ミトコンドリアのはたらきについてのスライド 白川太郎先生

ミトコンドリアが酸素を取り込むと、活性酸素が生まれます。

すると、ミトコンドリアの周りに活性酸素のバリアができて酸素が近づけなくなります。

そこで水素を入れてやると、活性酸素と結合して水になり、バリアが消えて酸素が入るようになります。


酸素が入れば、ミトコンドリアが動ける様になります。

これが、水素がミトコンドリアを助ける、機能回復する最初の働きということになります。


活性酸素の中でもヒドロキシルラジカルがもっとも猛毒です。

これを中和する能力の高いのが水素です。


呼吸した2%は活性酸素になります。

この活性酸素が害になるわけですが、水素とくっつき水になります。

これは、尿がよく出ているかどうかをチェックすることで、効果を確かめることができます。



なぜ水素がすごいのか


水素はもっとも小さな元素です。

水素の分子量を1とすると他の還元剤は100倍以上の大きさがあります。

水素以外は細胞の中まで入れません。


となると、細胞の中に入ってミトコンドリアの周りの活性酸素を中和できる還元剤は水素しかありませんね。


血液中に漏れてきた活性酸素は他のものでも中和できますが、直接ミトコンドリアの周りの活性酸素を中和できるのは水素だけです。


細胞の中に入れる唯一の物質

これが、水素だけにある重要な特徴です。



ミトコンドリアの働き②


水素の供給する電子がミトコンドリアを始動させるについてのスライド 白川太郎先生

実は、水素にはもう1つ重要な役割があります。

それは、水素の供給する電子がミトコンドリアを始動させるということです。


どういう仕組みかというと、

  1. 水素分子が水素原子(プロトンH+)と電子(e-)に分解される

  2. 電子がミトコンドリアに入って

  3. 電子伝達系という仕組みで与えられた電子をぐるぐる回すことでATPを作る


つまり、水素は分子ではなく水素イオンH+で力を発揮します。


水素の二つの重要な作用として


  • 水素は活性酸素を除去する

  • ミトコンドリアは水素の電子がないと動かない


これをよく覚えておいていただきたいと思います。



 

水素の効果に個人差があるのはなぜ?

がんの方に水素を投与し有酸素運動していただくことで、元の正常細胞に戻すということをしていました。


ところが、効かない人がおられたんです。



なぜ高齢者は、水素の効果に差が生じるのか


先ほど、水素は体の中で作られているとお伝えしましたね。

それは、水素分子を分解して水素イオンにする酵素の働きです。


この酵素をHydrogenase(ハイドロゲナーゼ・ヒドロゲナーゼ)といいます。


水素イオンはまた水素分子に戻ってしまうことがあるので、水素イオンに分解するHydrogenaseという酵素は人間にとってどうしても必要なのです。


H2⇒H+ H+ 2e ⇒活性酸素中和

         ミトコンドリア活性化


Hydrogenase活性は加齢とともに急速に劣化します。

ですが、Hydrogenase活性を有する腸内細菌があることがわかってきたんです。


この腸内細菌を持っている人たちは、Hydrogenaseがなくても水素を分解できる能力があるということ。こういう人たちは年をとっても、水素は有効だということです。



京都府京丹後市は日本で100歳長寿者が一番多い地域と言われています。

ここに、なぜ長寿の人が多いのかを調べたデータがあります。



5タイプの腸内細菌を示すスライド 白川太郎先生

タイプABCDEの中で、長寿者は全てEでした。

バランスの取れた腸内細菌を持っている人たちですね。


一方、タイプAの人は病気が多いです。

ケトン食を若い時からやってきた人たちです。

炭水化物を極端に減らすとこうなります。



極端に炭水化物を減らすのは良くない


がん治療にケトン食は有効ですが、若い時から極端に炭水化物を避けていると、腸内細菌のパターンがものすごく単純化してほんの数種類しかいなくなってしまいます。

これは非常にまずいです。


  • 善玉菌はブドウ糖がないと生きられません。

  • 悪玉菌はブドウ糖がなくても生きていけます。


極端にブドウ糖を制限した食事をしているとどうでしょう。


善玉菌がいなくなってしまいます。

悪玉菌がのさばり免疫が落ちて悪い病気になります。




日本人に特色的に多い酪酸菌


腸内における水素産生菌についてのスライド 白川太郎先生

腸内細菌を調べていて、2つのことがわかりました。

1つは酪酸菌、もう1つは水素菌です。


酪酸菌は、日本人で特色的に多く、他の民族にはあまりみられません。

味噌と醤油に誘導されたものだと考えられます。


水素菌は、水素イオンを強力に作れる菌です。




腸内における水素産生菌


腸内における水素産生菌「ブラウディア属」が低下するのは、高齢者・がん・糖尿病・肝硬変の人だということがわかっています。


逆にいうと、水素の能力が低くなった人はこういう病気になるということです。


世界11各国での調査で日本人はブラウディア属の割合が最も高いです。

それは、麹を含む食品を食べているからです。


麹を含む食品とは…味噌と醤油です。

日本古来の発酵食品が良かったということになりますね。

ちなみに、韓国のキムチが誘導する菌はまた別です。


水素イオンを誘導するのはブラウディア属のグリコシルセラミドという成分であるということもわかっています。



 

まとめ


あらゆる病気は皆、ミトコンドリアの機能がだめになっていることが原因です。

ミトコンドリアの機能を元に戻してやれば改善できます


ミトコンドリアの機能を元に戻すには

  • 水素イオンで活性酸素を中和する

  • 電子でミトコンドリアを動かしてやる


水素が効果を発揮するには

  • 水素分子を分解して水素イオンにする酵素Hydrogenaseの働きがあること

  • Hydrogenase活性を有する腸内細菌がいること


このような腸内細菌を持たない人は、ブラウディア属を増やす麹を含む食品を摂ることで、水素イオンの恩恵を受けることができるのではと。


このように考えております。



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